超音波洗浄機で洗浄できるものは?

洗浄できるものとできないもの
超音波を使用した洗浄機は、ステンレス鋼製の機材に対しては特に高い効果が発揮されます。
金属・ガラス製品・陶器といった、硬質のものは振動を伝えやすいのです。
逆にプラスチックやゴムなどの柔らかいものは、超音波を吸収してしまうので不向き。
口腔内の唾液や削りカスを吸引するバキュームチップや、治療時に口を空けて固定する際に使用されるアングルワイダーなどは超音波洗浄には向きません。
また、金属製のものでもモーター用ハンドピースやタービンについて、「ウォッシャブル」と記載があったとしても、超音波洗浄は避けた方がいいです。
また歯科用ミラーは、鏡面が破損する可能性がありますので、避けた方がいいでしょう。
しかし、プラスチックであっても、硬質プラスチック素材には洗浄可能なものもありますので、義歯などの洗浄は効果が得られます。
洗浄効果を下げてしまうので注意
超音波洗浄機は、洗浄中に音が発生します。
その音を抑えるために、洗浄機の底にシリコンパットをしいて、その上に対象物を置いて洗浄すると、キャビテーションが弱まってしまい、満足な洗浄効果が得られない可能性があります。
また、対象物が洗浄機の中で産卵してしまうことを防ぐため、バスケットに入れて洗浄する場合は、その網目のサイズにも注意が必要。
キャビテーション効果の高い周波数28kHzの場合、網目が1mmだと、キャビテーションが減衰してしまいます。
バスケットを使用する野であれば、網目は10㎜以上のものを使用すると効果的。
また、洗浄の際、当然のことですが、水で洗浄するよりも、タンパク質分解酵素の含有された中性洗剤を用いると、より効果的に汚れを落とすことができます。