歯科医院で滅菌作業するために

歯科医院で行われている滅菌処理

歯科医院で治療に使用された器具を滅菌処理するためには、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)されるのが一般的です。
これは滅菌器という器内を高圧力にすることで飽和水蒸気を発生させ、120℃以上という高温にすることで器具に付着した細菌やウィルスを死滅させる方法。
およそ15~20分で滅菌が完了します。
しかし、残念なことに、歯を削るドリルのような精密な構造になっている機器の内部までは完全に滅菌することが難しいという欠点があります。
微細な隙間に入り込んだミクロレベルの汚れ、その汚れから発生してしまう細菌を除去するためには、このような汚れを落とす洗浄が必要でしょう。
そこで活躍するのが、超音波洗浄機ということです。

ミクロレベルの汚れまで洗浄

超音波洗浄機を使用する一番のメリットは、何と言っても狭い隙間に入り込んだ汚れを落とすことができるというところ。
液体が超音波によって揺らされると、圧力が高い場所と低い場所ができます。
低い場所に小さな真空の空洞(泡)ができ、それが高い圧力の場所で破裂する際に衝撃波が発生します。
この衝撃波で、器具の微細な隙間に入り込んだ汚れを剥離します。
そして、超音波の起こす振動により、液体の分子をふるわせることで剥離された汚れを完全にひき剥がし、除去します。
使用している周波数にもよりますが、120kHzを超える周波数を使用した超音波洗浄機では、1μm(マイクロメートル)の微細なゴミを取り除くことが可能。
1μmは1mmの1/1000の大きさです。


▲ TOPへ戻る