超音波洗浄機のしくみ

歯科治療で発生する汚れ
虫歯や歯周病の治療の際には、歯の表面を削るだけで済まないものもあります。
たとえば抜歯し、インプラントを埋め込むような外科手術や根管治療などの際には神経に触れる治療を伴う場合もあるのです。
このような治療の場合、溜まっていた膿や血液等が治療器具に付着してしまいます。
使用後の器具はしっかりと洗浄・消毒そして滅菌処理を適切に行わないと、他の患者さんの治療の際に雑菌が残ったままの器具で治療することになることでしょう。
虫歯や歯周病は、口腔内の細菌によって引き起こされる病気。
万が一完全に滅菌されていない器具で治療をしてしまうと、新たな患者さんに細菌感染(院内感染)を起こす危険性をはらんでいるのです。
患者さんごとに器具を交換するのは当然ですが、器具自体の滅菌には、各医院で時間と労力を費やしています。
消毒・除菌・殺菌・滅菌の違い
細菌をなくす処理をするために行われる行為には「消毒」「殺菌」「滅菌」という言葉をよく耳にします。
これらにはどのような違いがあるのでしょうか。
まず「消毒」です。
これは、細菌の活動を弱める、あるいは人体に有害な物質を取り除く、または無害にすること。
「除菌」とは、細菌やウィルスを取り除いて数を減らすことを指します。
「殺菌」とは、特定の細菌を死滅させること。
そして「滅菌」とは、あらゆる細菌を死滅させることを指します。
繁殖してしまう細菌類や微生物についても死滅させ、除去する作業のことです。
院内感染を防ぐためには、「滅菌」作業が重要となります。
いくら優れた洗浄機や消毒薬を使ったとしても、微細な汚れが残っていては「滅菌」することは難しいでしょう。